短編

星を釣る少年の長い竿

遠い北の果てに、空に届くほど長い竿を持った少年が住んでいました。彼は魚ではなく、「賞味期限の切れた星を釣るのが仕事でした。 輝きが鈍くなった星は、そのまま放っておくとポロリと地面に落ちて、大きな穴を空けてしまいます。少年..

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影をなくしたネコ

あるところに、自分の影を落としてしまった黒ネコのクロがいました。 影がないクロは、まるで幽霊のようで、誰にも気づいてもらえません。困ったクロは、影を探して森へ出かけました。 森の奥で、クロは「自分の姿」を欲しがっている古..

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夜をなくした時計

ある村に、「夜」を閉じ込めた大きな振り子時計がありました。その時計が動いている限り、村には静かな夜が訪れ、人々は幸せな夢を見ることができました。 ところが、一人のいたずら好きな少年が「もっと遊びたい!」と、時計の針を無理..

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言葉を食べる猫

ある街に、人間の言葉をパクパクと食べてしまう「言葉食いの黒猫」がいました。 この猫が食べるのは、誰かが言えずに飲み込んだ「ありがとう」や「ごめんね」といった、心の中に残った言葉や、伝えたいけど出せない言葉だけ。 ある晩、..

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三つの止まり木

小学校生活最後の冬。6年生のレンの心には、冷たい隙間風が吹いていました。 「もうすぐ中学生なんだから、自分のことは自分でしなさい」 家でも学校でも言われるその言葉が、レンを少しずつ追い詰めていたのです。 レンにとっての自..

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あべこべ影のハル

ハルは、世界で一番「せいで」という言葉を使うのが得意な男の子でした。 テストの点数が悪ければ「先生の教え方が悪かったせいで」。 友達とケンカをすれば「あいつが先に嫌な顔をしたせいで」。 部屋が散らかっているのは「お母さん..

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重たい靴のトト

ある日、トトの靴が突然、鉄でできているみたいに重くなりました。 玄関には、学校へ行くための教科書が詰まったカバンが待っています。机の上には、真っ白な宿題が広げられています。窓の向こうでは、未来という名の遠い山が「早くおい..

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魔法のインクと未来の顔

仕立て屋の少年ニコは、町で一番人気の「おじいさん仕立て屋」のところで働いていました。 その店には、不思議な鏡がありました。そこに映ると、なぜかみんな実際の姿よりずっと素敵に見えたり、逆にすごく怖く見えたりするのです。 あ..

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